皆さんは犬や猫が普段食べているペットフードに毒物が入っている可能性を
考えたことはありますか?
ペットを飼っていた人なら知っているけど
これからペットを飼おうと思っている人は知らないかもしれない
衝撃のペットフード事件がありました。
過去に起きたリコール事件の中で最大規模のものなので
今回は皆さんにこの事件について知って頂こうと思います。
Contents
3万9000匹が死亡した歴史的なリコール事件
3万9000匹が死亡したペットフードの大規模リコール事件。
初めてこの事件を知ったという人もいると思います。
世界最大規模のリコール事件なのでこの記事でそれらを学ぶことによって
愛犬のための知識を学ぶことが出来るので是非チェックしていきましょう!
どんな事件だったのか
この事件は一言でいうと有害物質がペットフードの原材料に混入したことが原因で起こった大規模のペット死亡事件です。
ペットフードメーカーとして有名な「メニューフーズ社」が製造したペットフードに
中国の業者が生産した際に多くの毒物が混入してしまい
ペットフードを食べた犬や猫の多くが腎不全になり死亡しました。
3万9000匹は報告された件数なので、実際はもっと多くの犬や猫が死んでいるのではないかと言われています。
メニューフーズ社が委託していた中国企業の生産品を管理出来ていなかったことが
この事件の根本的な原因となりました。
事件を起こしたメニュー・フーズ社
今回のペットフード事件の販売元であるメニューフーズ社はどのような会社だったのでしょうか。
メニューフーズ社は犬猫ともに100以上のブランドペットフードを製作していた
ペットフードメーカーの超大手企業です。
ドライフードからウェットフードまでペットフード専門企業として
安定した売り上げを出し続け評価の高い企業でした。
しかし、売り上げ業績とは裏腹に
委託している製造所での原材料の管理不足や、リコール商品に対する
検査、研究などの対応が遅かったことから
多くのペット死亡に繋がってしまいました。
現在はどうなっているのか
これだけ大規模な事件を起こしてしまったメニューフーズ社は
当然ですがリコールの費用や慰謝料、売り上げの低下などで
経済的な大打撃を受けました。
なんとか会社は残っていたものの信用もなく売り上げも伸びていなかった為か
2010年にシモンズペットフードによって買収されました。
現在はシモンズペットフードの中で活動を続けているようです。
どんな毒物が混ざっていたのか
ドッグフード、キャットフードにどのような毒物が混ざっていたのでしょうか。
今回の事件は少し変わった原因で強い毒物が生成されました。
毒物の説明から詳しくさせて頂きますね!
混ざってしまった3種類の毒物
混入してしまった3種類の毒物について紹介させて頂きます。
- メラミン
- メラミンとはプラスチックの前駆体です。
(プラスチックを作る前の状態だと思えばわかりやすいですね)今回の事件ではペットフードの材料の1つである「小麦グルテン」の中に
6.6%も含まれていました。
高濃度のメラニンが結晶化されているものもあったようです。メラミンの毒性は低いものの、これだけ高濃度のメラミンがペットフードに入っていることは危険ですよね。
- アミノプテリン
- アミノプテリンは殺鼠剤や殺虫剤に含まれている化学物質の1つです。
摂取することによって腎臓機能に影響を与える毒性があります。
アメリカでは食用の虫にアミノプテリンが使われた殺虫剤を使うことを
人間の健康のために禁止しています。 - シアヌル酸
- シアヌル酸は塩素と反応させてプールの消毒などに使われている化学物質です、
遺伝毒性や発がん性がない物質の比較的弱い毒性をもつ物質です。
毒性が強くないものが多い。
紹介させて頂いた3つとも
あまり毒性が強くないということに気が付いた人はいますか?
そうなんです、大規模のペット死亡事件が起きたのであれば
もっと毒性の強い化学物質が混入しているのではないかと考えられていたのですが
どれだけ調査をしてもこれら3つの毒性をもつ物質しか検出されませんでした。
大量死の謎
毒性が強くない物質しか混入していないのであれば
こんなにペットが死ぬわけがない。
研究をつづけたことにより、ペットが大量に死亡した原因となる物質がわかりました。
先ほど紹介した「メラミン」と「シアヌル酸」が原因でした。
1つ1つは毒性が低い化学物質なのですが、
メラミンとシアヌル酸が化学反応を起こすことにより
腎機能に大きな影響を与える強い毒性が現れます。
この2つの物質同士の化学反応が原因となり、
犬や猫の腎臓にメラミンとシアヌル酸の化学反応によって出来た結晶が腎機能に影響を与えていたのではないかと言われています。
なぜ起こってしまったのか
3種類の毒物が混ざってしまいペットが大量に死亡した事件は
なぜ起こってしまったのでしょうか。
中国が原因だった!
この記事内で少し紹介させて頂きましたが、メニューフーズ社のペットフード生産工場の中には中国の工場もありました。
問題となった3つの毒性のある化学物質は中国の原材料を加工する工場で
混入しているにも関わらず故意に販売、展開されました。
中国の原材料工場が原因とはいえ、原材料のチェックをしていない
メニューフーズ社にも大きな責任がありますね。
まとめ
世界中の犬や猫が大量に死んでしまった世界最大規模のリコール事件について
紹介させて頂きました。
初めてこの事件を知った人にとっては衝撃的な内容だったと思います。
いま販売されているペットフードも決して安全とは言い切ることはできません。
粗悪な材料が使われている所も残念ながらあります。
こちらの記事ではドッグフードの品質の見極め方と
それらを踏まえたうえで安心して愛犬に食べさせることができる
オススメドッグフードを紹介しています!
ペットの健康のために正しい知識を身に着けて
ペットの健康を守ってあげましょう!