ドッグフードに国産・外国産でシロクロつけて批評しているブログを幾つか見かけました。
たしかに生産国は気になるところだと思いますが、メーカーならまだしも、その国で一括りにしてしまうのはいかがなものでしょうか?
日本に入ってくる外国産はそもそも品質の良いものが入ってきやすい傾向にあります。
もちろん、粗悪品を輸出されることもありますが、日本の国際的立場から考えれば、日本人は高値で買ってくれるため、相対的には良いものが入ってきやすいです。
また、輸出する側からすれば、本国で良い評価を得られてから日本や海外向けに輸出しようというのが普通でしょう。
対して国産ものにはそういった壁はないのでピンキリとなります。
それを見て外国産の方が比較的いいというのは短絡的過ぎますし、外国では日本産が売れている事実もあるのです。
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国や国ごとの法規制で判断するのはNG
前述のように、国ごとでざっくばらんな批評をするのは賢くはありません。
しかしなぜ、そのような話になるのかといえば、国によって法規制が異なるため、
「○○の法規制のもとで作られているから信頼できる。」「日本の法律はペットのことを考えてない。」という発想になるわけです。
今年の1月にもドッグフードに異物が混入したことにより犬が死亡する事件が発生しています(アメリカにて)
しかし普通に考えてみてください。
密輸して入荷されたものでなければ、基準となる法律は当然、日本の国内法が適用されます。
また、場合によっては自国の法律より日本の方が厳しい場合や、使えない原材料、表記ルールの都合で内容を変えなければならない場合もありえます。
つまり、「○○の法規制のもとで作られているから信頼できる。」はほぼ当てになりません。
メーカーによっては、日本で売るためにブランド名だけを利用して、自国用とは異なる中身にしている場合もあります。
これは何もドッグフードに限りません。
あなたも他の商品でそんな経験がありませんか?ドッグフードだけ特別ということはありません。
メーカーや商品ブランドで本当に良いものを
ドッグメーカーもビジネスであること忘れてはいけません。
例外はありますが、人間の食事とは大きく異なり、各社利益を追求しなければいけないという前提で開発を進めています。
また、同じメーカーでも商品ブランドの開発方針によって、品質は大きく異なります。
しかしそれでも、メーカーや商品ブランドはその国では評価を得ているという意味では一定程度の品質を担保してくれています。
国別、メーカー別に表にしてみました。
商品は、オススメする1つの代表ブランド商品です。
【カナダ】チャンピオンペットフーズ社

カナダの豊かな大自然の中、放し飼い鳥肉と巣に産み落とされた卵、天然魚、
牧場育ちの放牧肉、地元で飼育、捕獲、漁獲された新鮮な素材を使った、チャンピオンペットフーズ社の究極のペットフードです。
商品名 | オリジン パピー 6.8kg |
メーカー | チャンピオンペットフーズ |
生産国 | カナダ |
1Kgあたりの価格 | 1,621円 |

同じく、チャンピオンペットフーズ社の姉妹ブランドにあたるアナカ。
北米のAAFCO準拠を満たしたカナダのメーカーで、おそらくブリーダー界で知らない人はいないほど実績のあるブランドです。
商品名 | アカナ クラシック パピー・スモール・ブリード |
メーカー | チャンピオンペットフーズ |
生産国 | カナダ |
1Kgあたりの価格 | 2,160円 |
【ドイツ】アニモンダ社

インテグラプロテクトは療法食として優れたドッグフードです。
この他にも、アレルギーケア、医療ケア、関節ケア、腎臓ケア、肥満ケアに合わせた犬用療法食が売られています。
愛犬の健康にお悩みの方は、こちらを検討されてはいかがでしょう?
商品名 | 犬用療法食 インテグラプロテクト・ニーレン |
メーカー | アニモンダ |
生産国 | ドイツ |
1Kgあたりの価格 | 2,074円 |

今回紹介しているドッグフードの中では唯一のウェットです。
そのため割高感がありますが、一般的にいえばウェットフードの方が品質が良いです。
ただし、高いですので、ドライフードに混ぜて使うのが一般的です。
合わせて揃えておいたほうが良いでしょう。
商品名 | アニモンダ フォム ファインステン ラッカー |
メーカー | アニモンダ |
生産国 | ドイツ |
1Kgあたりの価格 | 3,811円 |
【日本】レッドハート社

Kia Oraはニュージーランド原住民族のマオリ語で「健康で」、「元気で」という意味です。
日本メーカーですが、原材料はニュージーランド産で自然放牧の良質なお肉を使い、また、穀物類を使用せず、
動物性タンパク源を「単一動物の肉原料+サーモン」に絞って、食物アレルギーに配慮しています。
商品名 | キアオラ ラム 9.5kg |
メーカー | レッドハート |
生産国 | 日本 |
1Kgあたりの価格 | 1,478円 |
【アメリカ】アーテミス社

北米のAAFCO準拠を満たしたアメリカのメーカーで、世界25カ国以上で愛用されています。
日本では大阪の株式会社ケイエムテイが取り扱っています。
こちらも、ブリーダー界では大変有名です。
商品名 | モールブリード・パピー 3kg |
メーカー | アーテミス |
生産国 | アメリカ |
1Kgあたりの価格 | 1,448円 |
結局のところ、犬にも好みがありますし、同じフードだけを与えられることを好む犬もいればそうでない犬もいます。
本来、生き物はさまざまな食物を摂取するものなので、1つに偏ることなく、
また1つを信じすぎないように常に何種類かはストックしておくことも重要かもしれませんね。
少なくとも、最初は何種類か試すことが必要でしょう。
生産国別のデータ
実際にあった中国産ペットフード訴訟
こんな痛ましい事件があったのは記憶に新しいことです。
2015年12月31日の時点で、FDAは、
「犬のおやつチキン、ダック、サツマイモなどを食べたペットたちが病気になったり死亡した」
というクレームを受けています。その殆どが中国からの輸入品で米国内で市販されているものです。6,200匹の犬と26匹の猫、3人の人間がこれらを口にして何らかの健康被害が報告されており、そのうち1,140匹の犬が死亡しています。
これらの問題商品のメーカーは様々です。
各メーカーが製造のために使っている国が‘中国‘ということになります。クレイムで多かったのが、チキンジャーキー(トリート、テンダー、ストリップ)、ダックジャーキー、サツマイモのジャーキー、チキンもしくはダックのジャーキーでドライフルーツやサツマイモ、ヤムイモ、牛皮ガムとかに巻き付けられたものです。
この事件によって中国産が人間以外にも危険だということが多く知れ渡りました。
また、米FDA社の評判も奈落の底へと落ちました。
中国産問題はその前にも、2007年には中国産ペットフードで心不全を起こし大量死を招いています。
ペットフード問題が取りだたされることは多々ありますが、病気や死亡にまでなるケースはあまりありません。
死んでしまっては元も子もなくなります。
中国産食材は人間用もペット用も避けるべきです。
欧米産は良いけど高く、安いものは悪い
ペット先進国といわれる欧米(特に欧州のスイス、スウェーデン、ドイツ)ですが、正直この手の情報はかなり歪曲されています。
実際以上に持ち上げられているのですが、日本より法規制が進んでいるのは事実で、犬を愛玩としてペットにした歴史も長いです。
そのためプレミアペットフードとしては、国産より品質が上でしょう。
ただし価格も上という傾向です。
国産だからって安心は禁物
情報サイトやマスメディアなどは、日本をペット後進国と言っていますがこれも実際以上に否定されていてあまり参考にはなりません。
もともと日本人と犬の関係は13000年前からあり、ニホンオオカミが人に懐いたところから始まっています。
人の残した食べ物を食べに来るオオカミが、外敵から人を守ったという共生関係からスタートしたと言われています。
つまり経緯から考えると、食べ残しが本来与えるべきフードなのかもしれませんが、現代の食事は味が濃すぎるのでそうはいきません。
脱線しましたが、国産商品はピンからキリまで売られていて、ホームセンターなどに売られている商品はやめておきましょう。
原材料が中国産の可能性があります。
日本産を買うなら以下もオススメです。
参考商品はそのメーカーの商品例です。

ソルビダは、一生与え続ける毎日の「ごはん」として設計されたペットフードです。
オーガニック食材を使い、サプリメントに頼らない形でのミネラル吸収を実現するタンパク化合化という技術を持っています。
また、高タンパク低脂肪なので、運動不足になりがちな室内犬にオススメです。
参考商品 | ソルビダ 室内飼育 7歳以上 インドアシニア 1.8kg |
メーカー | ライトハウス |
生産国 | 日本 |
1Kgあたりの価格 | 2,100円 |

北米のAAFCO準拠を満たしたアメリカ産の原材料を使ってつくったペットフードメーカーです。
原材料の厳選しており、人間への使用が禁止された原材料は使用しておらず、人口の防腐剤や着色料、香料もはいっていません。
参考商品 | レジーム ナチュラルハーベスト セラピューティックフォーミュラ レジーム 1.1kg×2袋 |
メーカー | 株式会社バンガード |
生産国 | 日本 |
1Kgあたりの価格 | 1,773円 |
原材料が最も重要
生産国やメーカーや商品で選ぶのもいいですが、結局はそれらを構成する原材料や原材料を構成する飼料や肥料、土地の環境まで知ることがベストです。
でもそれは無理ですね。
そう考えると本当にベストな結論は”購入”ではありません。
結局は手作りにまさるものはない
一流のブリーダーのような手法ですが本質的に最も原材料に信頼がおける方法だと言えます。
原材料を自身で手に入れるわけですから、出処もたしかで添加物が入る余地がありません。
結局は手作りにまさるものはないのです。
毎日やるのは大変だと思いますが、一度トライしてみても良いのではないでしょうか?
ワンちゃん用フードレシピ例
(近日公開)
まとめ
いかがだったでしょうか?
いろいろ紹介しましたが、最終的には手作りが一番良いのは揺るぎない事実です。
しかしそんな時間やスキルがないのもまた真実です。
本記事で紹介した商品をいくつか購入して、愛犬に決めていただくのがベターでしょう。
ところで個人的な意見ですが、私は如何に海外の法的基準が高かろうと外国産をあまり信用していません。
少し調べればわかりますが、ペット先進国と呼ばれる諸国の実態は、日本で報道されているそれらの良いイメージを覆すに十分なものがあります。
もし迷ったら、この記事で紹介した国産の方をオススメします。
ただしいろいろ試して見て、最終的には愛犬が決められればそれが一番良いでしょう。
飼い主は、飼い主の思うベストではなく、愛犬の食事をよく観察して、その解答に応える必要があるのではないでしょうか?
以上をまとめとさせていただきます。ペットの幸せは飼い主の幸せ、飼い主の幸せはペットの幸せ。
みなさま、良いペットライフを!